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OWNER'S ESSAY. WRITTEN BY FUMI

【第11回】 「陸運局の女」(第1話)

原作:ブロランさん。絵:旦那さん。脚色:フミ



9月。その晩遅く、オクーラでの客は私達が最後だった。

しかしPONさんの顔を見るなり、支配人は満面の笑みを浮かべ、 両手を広げて駆け寄るや彼に握手を求めて来店を歓迎している。

そして、豪華な店内を物珍しそうに見回す我々3人には、 一人一人に対し、丁寧に深々と一礼した。

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ほどなく、フロア中央の、入口、トイレ、そして厨房への 通路のどれもが視界に入らない一等席に案内される。

どこからともなく4人のウエイターが現れて我々の着席を エスコートすると、入れ替わりに今度は4人のウエイトレスが 現れて、テーブル上の皿やグラスを手際良く配置し始めた。

 

支配人が言う。

「本日はヲムライスがお勧めです」

「そうか。では、それを戴こうか」

「この料理には68年シャトー・ペリカンの赤がお口に合うかと」

「ペリカンは賛成だが、今夜は75年の白にしてくれたまえ」

「さすがPON様。すばらしい選択です」

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支配人が去ると、テーブルナプキンを膝に置きながら、 PONさんは深く一呼吸し、目を丸くしている我々、すなわち アンラクさん、BJさん、そしてブロランの3人を見て静かに 言うのだった。

「このヲムライスフェア、去年の12月からやってんだねえ」




 【第11回(第1話) 終わり】

 

【第11回】 「陸運局の女」(第2話)



「セットで」
「セットで」
「私もセットで」
「僕は単品とジュース」

「はあい…。お飲み物は食後で?」

良いよ。良いけどおねえちゃん、なんだか一括りで聞いているがぼくだけ変則注文だぞ。ちゃんと覚えたか?

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ファミレスに友達と行くとなぜか自分の分だけ来なくて、 でもそれを言えないでいて、そのうち思いっきり遅れてきた肉料理なんか、食後のデザートを楽しむみんなのペースに 合わせなきゃと思って、ついには噛まずに飲んだりするんだぞ。

そういうやつなんだぞぼくは…。

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「電動ファンは分からんねえ」
「モーターは生きてるし」
「水温センサーもリレーもOKだし」
「(VW)コンバのモールは難しいですね」
「はめ込み前に入れるらしいんですけどね」
「どんなコツがあるのかな」

「お待たせしました」

「オムライスうまいよ。ガツガツ」
「そうですね。ワシワシ」

「お飲み物です」

おっ、ぼくのは?
「コーヒーうまいよ。ゴクゴク」
「そうですね。グビグビ」
「今度車検なんだ」
「おおユーザー車検ですか(ところでジュースは?)」
「ブロランさん応援行くの?」
「いやあ行きますかなあ(だからジュースは?)」




 【第11回(第1話) 終わり】





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